19歳くらいのときから朝寝と朝酒と朝風呂が好きだ。
声を大にして言えるようになってうれしいなぁ。
大人になって良かったって思うであります。
小原庄助を地で行く日曜日、ダラダラ寝ていると耳元で超若い男が囁く。
「ママママママおしるこおしるこおしるこおしる・・・・」
「お・・・・・お?・・・・・お・・・?何?」
これは悪夢の続きか?ヤバイ呪文か?まだ死にたくないよう。
鏡開きの日(15日)に作ると約束しておきながら怠慢こいて今日まで忘れた振りして誤魔化していた「お汁粉」を、今すぐ起きて作れと愛犬コタポン君が迫っているのよ。
はいはい作るよ作ればいいんだろ・・・。
寝床からはいずり起きて漉し餡を鍋に投入し砂糖と塩と水を加えて艶がでるまで煮る。
男どもは、大騒ぎしながらとんかちで鏡餅を砕く。
新聞敷いてやれよっ!と声を荒げてしまう未熟者の俺。
はいできた。
うはうは食べる男ども。
よかったね。
お母ちゃんは眠いから機嫌が悪いままお汁粉を食べる。
そして朝風呂に逃げ込むのだ。
男どもに「風呂にはいる」と宣言する。
それはあたしを一人にしろ、呼ぶまで来るんじゃねえぞ来たらぶっ殺す、と同義語である。
熱めの湯をはり、ラベンダーの精油と塩とオリーブオイルをひと垂らし投入。
こんな日のためにブックオフで買いだめしておいた「二軍落ち」と呼んでいる文庫をバスルームに連れ込む。
「二軍落ち」とは、一昔前のベストセラーとか映画化された原作とかで100円になっていた、しかも文庫本になっていた本です。
読んどかなきゃいけないとは思うけど大枚払う余裕は無く、リアルタイムで図書館に予約して順番待ってると手元に来た頃にはババアになっちまってるって本。
別にリアルにシビアに「今」を生きてるわけじゃないから、五年くらい前のベストセラーでも実際に問題は無い。
その間に日本が戦争でも始めてたら話は別だろうけど。
今日の二軍は「阿修羅ガール」(舞城王太郎/新潮文庫/平成十七年)。
じつはリアルタイムで読んでいる。
立ち読みだけど。こめんね紀伊国屋。
本は風呂で読むのが一番集中できる。
でもヨレヨレになるじゃん・・・。
ぱりっとオビのついたハード・カヴァーを風呂でヨレヨレにしようがしまいが所有者の自由だとは思うけど、本の神がいるとすればバチがあたると思う。
貧乏性なんでしょうけど。
猟奇殺人や凶悪犯罪絡みの話は基本好きだ。
あまりハズレがない気がするし。
人の心の深淵を覗き見て、己の邪悪と重ねる。
善と悪のふり幅がでっかくなりやがては背中合わせになりついには重なってしまう感じ。
わかるわかるわかる、と唸っているうち汗がダラダラ出て耐え切れなくなり、風呂から出る。
こんにちは、現実。
午後は久しぶりにコタポン君と区立図書館へ行く。
ミケちゃん様は「阿修羅ガール」のつづきを読み(読破)、彼はリサイクル工作のハウツー本をむさぼり読む。
最近コタポンはこのテしか読まない。
似たようなのを5冊も借りていたが、好きにすれば良いと思う。
男の脳になってきた証拠と見た。
男にはファンタジーを受け付けなくなる時期があると思う。
昼はサイゼリアでパスタと肉とサラダとフォカッチオ。そして安ワイン。
夜は蒸し鶏とピータンともろきゅうとビール。
コタポンはキムチ丼とゆで卵も食べた。
最近良く食べるようになったな。
やたら食の細いあかんぼだったが。
これからコタポン君を寝かしつけて、職場の図書館で発掘した、比較的最近出版された児童書を読むつもり。
名犬うっちぃ君が仕事で外出しているので、今夜は散歩には出ない。
保護責任ってやつがあるからね。
留守にしていて帰ったら大火事で、子どもが子どもがなかにいるんです~!って悪夢を見たことがあるので夜中は恐くて一秒も外出できない。
古典は追体験なので読むのは苦にならないが、最近の児童書はほとんど義務で読む。
ローティーンの憂鬱とか初恋とかパパの浮気相手のステキでエキセントリックなお姉さんがどーしたとか読んでいて恥ずかしいが仕方あるまい。
お仕事お仕事。
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